葉山 御用邸水源地

JR逗子駅からバスで衣笠行に乗り「水源地入口」で下車してゆるい坂道を下ります。まもなく、下山川にかかる橋を渡ると水源地があります。パイプからとうとうと水がほとばしっていて直ぐにわかります。
大楠山系の北側の麓にある地下鍾乳洞から湧き出る水と言われています。大正2年に宮内省が買い上げて御用邸の水源として利用したそうです。
鍾乳洞の長さは調査によって、1.7キロメートルもあることが確かめられています。大楠山が創る水系は、横須賀側ではなく、葉山側に湧水の恵みをもたらしていました。
水源地を過ぎると、どこを向いても山あいの里といった風情です。下山川に沿って、ときどき交差する橋を渡り、茅葺き屋根や小鳥のさえずりが似合うのどかな道を進みます。まさに、桃源郷です。
近くには葉山牛の石井牧場や石井養蜂所などが有ります。葉山には三浦半島の中で、唯一鉄道が有りません。生活には不便な反面、落ち着いた町並みを豊かな自然が包み込んでいます。
かつての御用邸の名水も、今は飲料禁止となっています。ゴルフ場開発で美味しい水が飲めなくなったという人もいます。金網で囲まれた中に見えるのは、古いコンクリート造りの貯水タンクでしょうか。いずれにしても御用邸への送水施設の跡です。
今では一目で使用されていないのが分かるほど、苔に覆われています。美味しい水を御用邸まで運ぶ、重要な役割を担っていた水源地ですが、今では役目を終えて静かにたたずんでいます。

最終更新日:2013年09月20日

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