きゅうりのサンドウィッチは富の証

今日では日本でもアフタヌーンティーを気軽に楽しめるティールームが増えてきました。アフタヌーンティーの定番メニューといえば、スコーンやサンドウィッチですが、「お好きなサンドウィッチの具は何ですか?」とたずねられ、「きゅうり」と答える日本人は少ないことでしょう。
 しかし、英国では、きゅうりのサンドウィッチ「キューカンバーサンドウィッチ」は、アフタヌーンティーに欠かすことの出来ない定番のティーフードなのです。
キューカンバーサンドウィッチは、ハムもなければ他の野菜が入ることもない、バターを付けたパンに薄くスライスしたきゅうりを挟んだだけの、文字通りシンプルなサンドウィッチです。
 英国貴族の優雅な文化として知られるアフタヌーンティーに、きゅうりのサンドウィッチというのは、何か物足りなさを感じるかも知れませんが、アフタヌーンティーの文化が上流階級に広まった当時、緯度の高い英国では、きゅうりの栽培は難しく、高級品でした。
そのため、ティーパーティーで新鮮なきゅうりを挟んだサンドウィッチを振舞うことが出来るということは、農場や温室を持っている程裕福であるということを意味し、富の証だったのです。
きゅうりを挟んだだけのサンドウィッチと聞いても、あまりおいしそうに聞こえないかも知れませんが、今では、サワークリームやマスタードを塗ったキューカンバーサンドウィッチも多く、これが実はとてもおいしいのです。
オスカーワイルドの喜劇「真面目が肝心」にも、キューカンバーサンドウィッチがポピュラーであることを示す面白いやりとりが繰り広げられています。
徐々に春が近づき、梅、桃、桜などお花見シーズンの到来です。今年のお花見のお供にキューカンバーサンドウィッチはいかがでしょうか♪

最終更新日:2010年03月01日

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