新築住宅の『瑕疵担保履行保証制度』が、今…

ご相談の内容

新築住宅の『瑕疵担保履行保証制度』が、今年10月以降の引き渡し分から施行されると聞いています。間もなく実際に始まるのですね。
そもそも『瑕疵』とは何ですか。又、具体的に『中古住宅の瑕疵』とは何ですか。普段、実感できる言葉ではないので、この際お聞きしたいと思います。

回答

第一に『瑕疵』とは何かについてですが、民法570条の『瑕疵』については、『ものが通常有すべき品質と・性能を欠くこと』と定義づけられています。
第二に『中古住宅の瑕疵』についてですが、民法570条の『瑕疵』については『物が通常有すべき品質・性能を欠くこと』と定義づけられていますので、築後十数年経過していれば経年変化による劣化・腐食そのものはむしろ、その中古物件が通常有すべき品質・性能であるので瑕疵にあたらないとの見解もありますが、それにしても、通常有すべき品質・性能という基準はいささか抽象的過ぎ、中古建物の経年変化を瑕疵と考えるか否かはこの定義によって明確に区分することは到底不可能です。
ところで、最近この点を真っ正面から問題とした判決(東京地判平18.1.20判タ1240.284)が出されましたのでご紹介致します。事案は、宅建業者である被告YIが競売で取得した土地建物(以下、このうち建物を「本件建物」と云う。)について原告である買主Xが被告YIから購入したところ(以下「本件売買契約」という)について本件建物に白蟻の侵食による欠陥があり損害を被ったと主張して、売主である被告YIに対して主意的に不法行為(宅地建物取引業法〔以下「宅建業法」という〕35条、47条1号違反)、予備的に瑕疵担保責任に基づき、損害賠償を求めたという事案です。本判決は、原告の不法行為及び債務不履行の主張をすべて理由がないとする一方で、「本件売買契約は、居住用建物をその目的物の一部とする土地付建物売買契約であり、そのような売買契約においては、取引通念上、目的物たると地上の建物は安全に居住することが可能であることが要求されるものと考えられるから、本件建物が白蟻により土台を侵食され、その構造体力上、危険性を有していたといえる以上、本件建物が本件売買契約当時既に建築後21年を経過していた中古建物であり、また、現況有姿売買とされていたことを考慮しても、本件建物には瑕疵があったといわざるを得ないと思われる。」として瑕疵担保責任を明確に肯定し、その上で、本判決は、事実に即して、相当因果関係のある信頼利益の範囲での原告らの損害賠償請求を認めました。

最終更新日:2009年05月18日

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